第10条 〔配当〕
(1) 一方の締約国の居住者である法人が他方の締約国の居住者に支払う配当に対しては、当該他方の締約国において租税を課することができる。
(2) (1)の配当に対しては、当該配当を支払った法人が居住者である締約国において、その締約国の法令に従って租税を課することができる。この場合において、この租税の額は、当該配当の金額の15パーセントをこえないものとする。
(3) (2)の規定にかかわらず、日本国の居住者である法人が連邦共和国の居住者である法人に支払う配当に対する日本国の租税の額は、当該配当を受け取る法人が、当該配当の支払の日に先立つ12箇月の期間を通じ、当該配当を支払う法人の議決権のある株式の25パーセント以上を直接又は間接に所有する場合には、当該配当の金額の10パーセントを超えないものとする。
(4) (2)及び(3)の規定は、配当に充てられる利得についての当該法人に対する課税に影響を及ぼすものではない。
(5) この条において「配当」とは、株式〔Aktien〕、鉱業株式〔Kuxe〕その他の利得の分配を受ける権利(債権を除く。)から生ずる所得及びその他の持分から生ずる所得であって分配を行なう法人が居住者である締約国の税法上株式から生ずる所得と同様に取り扱われるものをいい、匿名組合員〔stiller Gesellschafter〕が匿名組合員として取得する所得を含む。
(6) (1)、(2)及び(3)の規定は、一方の締約国の居住者でもある配当の受領者が、その配当を支払う法人が居住者である他方の締約国内に、その配当の支払の基因となった株式又は持分を実質的に保有する恒久的施設を有するときは、適用しない。この場合には、第7条の規定が適用される。
(7) 一方の締約国の居住者である法人が他方の締約国から利得又は所得を取得する場合には、当該他方の締約国は、その法人が当該他方の締約国の居住者でない者に支払う配当及びその法人の留保所得については、当該支払配当又は当該留保所得の全部又は一部が当該他方の締約国内で生じた利得又は所得から成るときも、当該配当に対していかなる租税をも課することができず、また、当該留保所得に対して留保所得税を課することができない。
(8) この協定の規定にかかわらず、匿名組合員が匿名組合員として取得する所得に対しては、当該所得が生じた締約国において、その締約国の法令に従って租税を課することができる。ただし、当該所得の基因となった支払金が支払者の課税所得の決定に当たって控除されるものである場合に限る。
改正の概要
修正補足議定書による改正前の条文
(3) (2)の規定にかかわらず、
(a) 連邦共和国の居住者である法人が日本国の居住者である法人に支払う配当に対するドイツの租税の額は、当該配当を受け取る法人が、当該配当の支払の日に先だつ12箇月の期間におけるいずれかの時期において、当該配当を支払う法人の議決権のある株式の25パーセント以上を直接又は間接に所有する場合には、当該配当の金額の15パーセントをこえることができるが25パーセントをこえないものとする。
(b) 日本国の居住者である法人が連邦共和国の居住者である法人に支払う配当に対する日本国の租税の額は、当該配当を受け取る法人が、当該配当の支払の日に先だつ12箇月の期間を通じ、当該配当を支払う法人の議決権のある株式の25パーセント以上を直接又は間接に所有する場合には、当該配当の金額の10パーセントをこえないものとする。
(5) この条において「配当」とは、株式、鉱業株式その他の利得の分配を受ける権利(債権を除く。)から生ずる所得及びその他の持分から生ずる所得であって分配を行なう法人が居住者である締約国の税法上株式から生ずる所得と同様に取り扱われるものをいい、連邦共和国の場合には、匿名組合員が匿名組合員として取得する所得を含む。
修正補足議定書による改正点
- 第8項を新設。
本条に関する了解
「両国政府は、議定書によって修正補足された協定第10条(2)の規定に関し、ドイツ連邦共和国が、経済協力開発機構の他のいずれかの加盟国との協定において、将来、配当に対する源泉課税を第10条(2)に定める税率よりも低い税率に制限する場合には、同一の待遇を定める目的で当該規定について再検討を行うことを合意する。」(1979年4月17日交換公文)
「議定書によって修正補足された協定第10条(5)の規定に関し、「配当」は利得の分配を受ける権利を有する貸付から生じた所得が、支払を行う法人が居住者である締約国の税法上株式から生ずる所得と同様に取り扱われる場合には、その所得を含むこと、及び、その所得は、同条の規定に従って租税を課されることが了解される。」(1979年4月17日交換公文)






